ダイオプサイドの特性、特徴、希少性、石にまつわる伝説について

ロシア産 ダイオプサイド
ダイオプサイド 2方向への完璧なへき開
原産地 インド、ロシア
青、茶、無色、緑、グレー、紫、白
属性 輝石
硬度 5.00 - 6.00
屈折率 1.66 - 1.73
比重 3.22 - 3.38

ダイオプサイドは1800年にギリシャ語の「二倍、二重」を意味する「ディス」と「見ること」を意味する「オプシス」にちなんで名付けられました。これは角柱状の形のときに多色性(見る角度によって違う色が見える)を呈することによるものです。

伝説

ダイオプサイドは、クリスタル療法では涙を浄化させトラウマを癒すと考えられているため、「涙を流す宝石」とも呼ばれています。身につける者に創造性をもたらすと考えられ、愛と約束に関係すると言われます。クリスタル療法では、(ペンダントなどの形で)胸の近くにつけると心臓や肺、血流に良いと信じられています。

ダイオプサイドについて

ダイオプサイドは変形した不純物を含む石灰石、隕石、火成玄武岩などに含まれるカルシウム・マグネシウムケイ酸塩鉱物です。以前はシェッフェル輝石、白シェッフェル輝石、亜鉛シェッフェル輝石などと呼ばれました。 鉱物としてのダイオプサイド(透輝石)はマグネシウム分に富んだ単斜輝石の仲間です。 ダイオプサイドの結晶は2方向に完全にへき開していて、双晶で短柱状の場合が多いのですが、断口はでこぼこです。鉱物学者はフィールドワークでも、結晶の晶癖と色、断口、へき開、そして白あるいは白っぽい緑の筋を見れば、簡単にダイオプサイドを見分けることができます。

ダイオプサイドの色は、白、青、紫、茶、緑、無色、グレーなどが主で、ガラスのような光沢があります。珍しい色合いでは、黄色がかった茶色や緑がかった茶色などがあります。

ダイオプサイドの変種には「クロムダイオプサイド」(クロミウムを多く含むダイオプサイドで、深い緑色で知られる)、「ビオラン」(イタリアで採掘される珍しい青色のもの)、「ダイオプサイド・キャッツアイ」(緑色でルチルの針状結晶体を含有しているためキャッツアイ効果を見せる)、「マラコライト」(白いもの)、「サライト」(鉄分を含むもの)、「デカルバイト」(鉄分のないもの)、「スターダイオプサイド」(4条の星の光を放つもの)などがあります。 ジェムストーンの品質を持つダイオプサイドは、シベリア(ロシア)、ミャンマー(旧ビルマ)、インド、イタリア、スリランカ、ブラジル、マダガスカル、南アフリカ、パキスタンで採掘されています。タジキスタンとトルクメニスタンの間に位置するウズベキスタンも、タシュマリンというロシア産ダイオプサイドの一種の産地として注目を集めています。このタシュマリンはクロミウム含有率がシベリア産のものよりやや低く、色が淡くてグレーや茶色の色調になることもあります。インドはダイオプサイド・キャッツアイとスターダイオプサイドの最大の鉱床を有しています。アフリカ産のダイオプサイドは黄色が強く、ペリドットに似ています。

クロムダイオプサイド

クロムダイオプサイドは美しい深緑色で、最高のエメラルドや希少価値のあるツァボライト・ガーネットに似ています。この色はクロミウムによるもので、この珍しいジェムストーンに関して歴史的な情報はほとんどありませんが、健康や人間関係、スピリチュアリティ、経済的な成功に役立ってくれると言う人もいます。 クロムダイオプサイドがあまり知られていない大きな理由のひとつに、市場に出回るだけの量が産出されるようになってまだ間もないということがあります。クロムダイオプサイドは強い複屈折を見せ、ガラスのような光沢があります。ほとんどが小さなサイズで、カラット数の多いものはなかなか手に入りません。 クロムダイオプサイドの主な産地はシベリア(ロシア)のヤクーチアです。ヤクーチア地域はアジアの北の端にあり、北半球で最も寒い場所と考えられています。寒い冬が9か月続くことから採掘時期は限られ、その結果、年間を通しての供給を維持するのは困難です。興味深いことに、ヤクーチアはまたロシア産ダイヤモンドの99パーセントを産出しています。クロムダイオプサイドは、ダイヤモンド鉱脈の指標鉱物で、時にはダイヤモンドのインクルージョン(内包物)として発見されることもあります。旧ソビエト連邦の経済が自由化されたことにより、クロムダイオプサイドは以前より入手しやすくなりました。

スターダイオプサイド

スターダイオプサイドは、その黒っぽい色から「ブラックスターダイオプサイド」とも呼ばれます。アステリズム(星状光彩)は、ジェムストーンの表面に2筋以上の光が現れる反射効果です。スターダイオプサイドは4条の光を放ち、そのうちの2条はまっすぐで、残りの2条はそれに直角ではない角度で交わっています。主にインドで採掘され、黒や黒っぽい緑色をしているのが一般的です。

ダイオプサイド・キャッツアイ

緑色をしたダイオプサイドです。シャトヤンシー(キャッツアイ効果)は、ジェムストーンの表面に1条の光が現れる反射効果です。ダイオプサイド・キャッツアイは主にインドで採掘されますが、ミャンマー(旧ビルマ)でも発見されています。

ビオラン(バイオレーン)

ビオランのライトブルーから紫の色合いは、マンガンを多く含んでいることによるものです。ビオランの主な産出国はイタリアで、通常ビーズや象眼細工に用いられます。ファセットカットしたものはごく小さいサイズに限られます。