クンツァイトの特性、特徴、希少性、石にまつわる伝説について



クンツァイト | 多色性 |
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原産地 | アフガニスタン、ブラジル、マダガスカル、ナイジェリア、パキスタン |
色 | ピンクと黄色の色合い |
属性 | スポジュミン |
硬度 | 6.00 - 7.00 |
屈折率 | 1.66 - 1.68 |
比重 | 3.15 - 3.21 |
1902年に(1877年頃とする資料も)カリフォルニアで発見されたクンツァイトは、ティファニーの伝説的な主席宝石鑑定士にしてジェムストーンの命名者としても有名な、ジョージ・フレデリック・クンツにちなんで名づけられました。
クンツは、この耐久性のあるピンクのジェムストーンには2つの特徴的性質があると述べています。ひとつは「燐光性」――ダイヤモンドのように、太陽の紫外線に当てた後で暗い部屋に持っていくと光を放つというもの。もうひとつは「多色性」――見る角度によって見える色が違うというものです。このふたつの現象は大きめの石で生きてきます。たとえば、ペンダント、ドロップ・イヤリングやシャンデリア・イヤリング、開放的なプロング・セッティングやバー・セッティングのリングのようなジュエリーに使うと、光がジェムストーンの中を自由に流れ、クンツァイトのファイアを最大限に強調してくれるのです。
クンツァイトはパリ風の上品さをかもしだし、温かな白熱光(ロウソクの灯り)の下で優美なパステルピンク、落ち着いたライラック、涼しげなラベンダー、情熱的なフューシャピンクなどの色を放ちます。この繊細な色合いはデコルテのイブニング・ドレスとやわらかなキャンドルの光を完璧に引き立たせてくれるので、クンツァイトは「夕べの宝石」と呼ばれているのです。
伝説
見てそれと分かる外面的な美しさとは別に、ピンクの宝石には超自然的な性質が隠されています。
民間療法の専門家は、「ハート・チャクラ」に関連して、ピンクの宝石をたくさん使います。人間の体に流れる7つのエネルギー・ポイントの4番目であるハート・チャクラは、愛や思いやりを感じ取る力をもたらしてくれると言われています。第4のチャクラが滞ると、不安や恐れ、怒り、フラストレーションといった感情がふくらむと言う人がいます。
クリスタル療法では、ピンクトルマリンやクンツァイトなどのピンク色の宝石を、ハート・チャクラから負のエネルギーを取り去るのに使います。 この「ピンクのパワー」を高める民間療法は、様々な伝統的な医学や心理学に支持されています。 「ピンク色は脳に指示をして、アドレナリンの分泌を抑え、心拍数を下げ、その結果、怒りなどといった過度の興奮状態を解消してくれます」 (1980年、『サイエンス・ダイジェスト』)
クンツァイトについて



クンツァイトの化学成分に含まれるリチウム、リチウムアルミニウムケイ酸塩、そしてごく微量のマンガンが、秋や春の装いにふさわしい見事なピンクがかったすみれ色を作ります。スポジュミン属の一種であるクンツァイトは、緑色のスポジュミンのひとつであるヒデナイトに極めて近い種類です。ヒデナイトは魅力的な宝石ですが、非常に希少性が高く、ほとんどコレクターにしか知られていません。スポジュミンの色は鉄(黄から緑になる)、クロミウム(中間的な緑から深緑になる)、マンガン(ピンクからライラックになる)の微量元素が、結晶の中のアルミニウムと入れ替わることで決まります。
クンツァイトは一般的にピンクからすみれ色の宝石だと考えられています。イエロー・クンツァイトはイエロー・スポジュミンの商品名です。優美なパステル・レモンのメレンゲのようなイエロー・クンツァイトは、マダガスカルとアフガニスタンから運ば れ、色こそ違うものの、クンツァイトの要件をすべて満たしており、クンツァイト愛好家に新たな選択肢を提供しています。
クンツァイトは強い多色性を持ち、見る角度によってはっきりとした色の変化が現れます。結晶の上と下からは最も深い色が出ます。我が社の熟練のカッティング職人は、常にそのことを考慮して、GSTVのためのクンツァイトにファセットを入れる作業をしています。