サンストーンの特性、特徴、希少性、石にまつわる伝説について

チベット産 サンストーン
サンストーン アベンチュレッセンス
原産地 インド、マダガスカル、チベット、アメリカ
緑、カラーチェンジ、オレンジ、赤、黄
属性 フェルドスパー
硬度 6.00 - 6.50
屈折率 1.51 - 1.55
比重 2.62 - 2.65

永遠の強い輝きを放つサンストーンは、太古か ら、身につけていると人生に導きがあるとして人気でした。サンストーンは、アベンチュリン フェルドスパー、またはヘリオライトとしても知られ、後者はギリシャ語で太陽を意味する「ヘリオス」と石を意味する「リトス」が語源になっています。

伝説

古代の石であるサンストーンは、バイキングの墓所の盛り土で見つかったと言われています。バイキングはこの石の偏光性を曇りの日の太陽の方向を知るのに使ったと考えられています。この「サンストーン」は、実際にはアイスランド・スパー(カルサイト)またはアイオライトだったと思われますが、現代では明るい色のフェルドスパーにサンストーンの名がつけられています。

バイキングはサンストーンが海の上の航海を助けてくれると信じていただけでなく、死後ヴァルハラや来世への道を見つける道具になるとも考えていました。ローマ法王クレメント7世(1478-1534)は、表面に 見えるゴールドの点が、日の出から日の入りまでの太陽の動きに合わせて移動するサンストーンを所有していたと言われています。

オレゴン州に住むネイティブアメリカンは、サンストーンを商売や貿易に使用していました。オレゴンのサンストーンは1987年に州の石と認定されまし た。チベットでは精霊が太陽の治癒能力を利用するという医療儀式に使われていた記録があり、成功した時には、ジェムストーンが明るい金色に輝いたとのことです。 クリスタル療法では、サンストーンは自らの洞察力を高め、うつ状態を軽減するのに有効だと信じられています。歴史的には、サンストーンは慈悲深い神、成功、幸運に結び付けられていました。

サンストーンについて

インペリアル アンデシン
キャッツアイ サンストーン
インド産 サンストーン
カラーチェンジ アンデシン

サンストーンは斜長石のフェルドスパーの一種で、成分によって灰曹長石(オリゴクレース)、曹灰長石(ラブラドライト)、中性長石(アンデシン)に分類されます。正長石のサンストーンも知られています。

フェルドスパーの名前は、ドイツ語で「畑の石」を意味する「フェルト・シュパート」からきています。これは、長石が風化すると、カリウムのように土壌を肥やす植物の栄養素が大量に放出されるからです。

サンストーンの美しく太陽のような輝きは、小さな金属のインクルージョン(内包物)によるものです。銅またはヘマタイトのインクルージョンによって、何千もの粒子がたわむれるように光にふれ、輝く光のきらめきが生まれます。これが宝石学で言う「アベンチュレッセンス」です。サンストーンはこの性質を生かすためにカボション・カットにされることが多いのですが、美しい輝きを見せるためにファセットカットされるものもあります。

サンストーンは溶岩流、雲母片岩、ペグマタイトで形成、結晶化します。通常、一部が分解した岩石の表面や、原石を取り出すために掘られた浅い穴や立坑から、つるはしやシャベルを使って採鉱されます。

サンストーンは無色からペールイエロー、ソフトピンク、レッドから濃いティールグリーンまで、さまざまな色があります。濃い色合いのものでは、一つの石に違う色が帯状に見られるもの、角度によって違う色に見える多色性のものがあります。

世界で最も有名なサンストーン鉱山は、オレゴン州のハーニー郡とレイク郡にあり、多く含まれる銅によって独特の明るいオレンジから赤の色になります。また、インド、カナダ、タンザニア、チベット、マダガスカル、ノルウェー、ロシアでも採掘されています。

2002年に、今でも論議の的となる産地から、新しいサンストーンが市場に供給されるようになりました。コンゴ産であったり後にはチベット産であったりと、いろいろ表示されていましたが、試験の結果、ラブラドライト、またはアンデシンの成分をもつ斜長石だと判明しました。銅のようなオレンジ、蜂蜜色、琥珀色、レモン、ライムといった色が渦巻くようにミックスしているのが特徴のこのサンストーンは、微量の銅のインクルージョンによって日光のように美しく輝きます。

サンストーンの銅とヘマタイトのインクルージョンが主にオレンジか赤なのに対して、きらめくイリデッセンスを放つものがあります。このチラチラ光る色の魅力的な混じり合いのために、サンストーンは他のジェムストーンにはない外見になります。上質のサンストーンは大変希少で、このフェルドスパーの一種はジェムストーンの中でも最高級品と同じクラスに位置づけられています。

クリソベリルのカラーチェンジ種であるアレキサンドライトと同じく、ごくまれにですがサンストーンにもカラーチェンジ効果を見せるものがあります。日光のもとではグリーン、白熱灯の光では赤銅色になります。グリーンとインペリアル(オレンジピンク)のサンストーンもあります。

タンザニア産のサンストーンは2000年にアルーシャに近い放牧地でマサイ族の青年によって発見されました。このサンストーンのスタンダードな赤橙色は、マサイ族の衣装の鮮やかな色に似ています。このジェムストーンは「イルージョンサンストーン」「タンザサン」「マサイサンストーン」と、様々な商品名で売られています。

タンザニア産サンストーンの特徴は鮮やかな赤とオレンジのヘマタイトの大きな薄片が、ペールグリーンから無色のフェルドスパーの基質に浮かんでいることで、薄片は へき開面に平行に並んでいます。地元アフリカの鉱夫たちはこの大きな薄片を「フラワー」と呼んでいます。多くの場合、ヘマタイト片は石が回るにつれて電気的な派手な色を反射し、美しい色の万華鏡となります。

ヘマタイトを多く含むカボション・カットされたサンストーンには、一本かそれ以上のキャッツアイの帯が見えることがたびたびあります。マダガスカルとタンザニア産のサンストーンには弱いスター効果が見られるものもたまにあります。これはサンストーンのもともとのきらめきを一層強調するものです。