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スーパーバイヤーの右腕・内藤秀治のGSTVジェムストーン講座
インドの仕入れ(1)編

石の買い付けからデザイン、製造販売まで一貫して行うGSTVだからこそご紹介できる高品質なジェムストーンの数々。スーパーバイヤーとともに数々の鉱山や海外マーケットに足を運んだ内藤秀治が解説するGSTVジェムストーン講座です。今回はインドの仕入れ(1)をお送りします。


ダイヤモンドの原石

▲ ダイヤモンドの原石

インドはダイヤモンドの取引量では世界一です。世界の色々な産地から集まってくるダイヤモンドの原石をカットして取引されています。ダイヤモンドはダイヤモンドトレーディングセンター(DTC)で原石が取引され、「サイトホルダー」と言われる原石を買う資格のある会社のみ買うことが出来ます。
ダイヤモンド研磨の歴史は古く14世紀にはカッティングされていましたが、その頃はダイヤモンドの原石の面を光らせるくらいしかできず、原石の形のままのダイヤモンドでした。16世紀初頭にはダイヤモンド研磨ツールも生まれ、ローズカットと呼ばれるカットが新たなダイヤのカットとして加わりました。ダイヤモンドの貿易のほとんどは、インドで行われ、19世紀に南アフリカの鉱山が発見されるまで続きました。
もともとインドでは、ダイヤモンドの原石が取れたために研磨技術も発展していきました。様々な歴史の中でダイヤモンドの研磨はイスラエルのテルアビブ、ベルギーのアントワープ、インドのムンバイと言う3都市が代表的な研磨地になり、同時にダイヤモンドマーケットとしての機能も合わせもっています。

研磨の様子

▲ 研磨の様子

近年では、イスラエルでは大粒で高品質のダイヤがメインで取り扱われ、インドではイスラエルではカットしないすべてのサイズ、すべての品質の原石の研磨をしています。理由は歴史的に古くからダイヤモンド貿易が行われてきたことと、それ以上に工賃が他の国より安く抑えられるからです。
ダイヤの研磨はサイズが小さければ小さいほど工賃比率が高くなってしまうので、特に−2(マイナスツー)と呼んでいるもっとも小さなラウンド、直径が1mmで0.005ctというサイズにしっかりと58面体の研磨を施すことができるのは、(それよりも小さいサイズも存在します)人件費が安く技術があるインドの他にはないのです。

 新しいダイヤモンドエリア BDB-BKC

▲ 新しいダイヤモンドエリア BDB-BKC

以前はムンバイのオペラハウスと言うエリアにダイヤモンドマーケットがありました。以前からマーケットの移転の話はありましたが、なかなか進まず移転計画から19年の歳月をかけようやく2010年に税関の移動をきっかけに新しいエリア、Bandra Kurla Complex BHARAT DIAMOND BOURSE(BDB-BKC)に移動しました。20エーカーの敷地に200万平方の建物、そこに約2500社のオフィスが集まっています。銀行、トレーディングルーム、セーフティーボックス、通関施設、金融、為替、輸出などの業務がすべて敷地内で終わらせることが出来、以前に比べセキュリティーも強化されています。

さあこの巨大な施設でどうやってダイヤを仕入れるのか。買い方は色々あるのですが私は事前に何軒かの業者に連絡を入れほしい物を伝えておきます。何件かに分けることによって値段や品質の比較ができること、旬の情報を聞き出すことが出来るので自分の足で動くことが大切です。目的や仕入れるものによっては一軒の事務所に腰を据えて何人もの業者を呼ぶ方法もあります。検品に時間のかかる石や大量にアソートが必要な時は移動が少ない方が効率が良いですね。
後は値段交渉です。
これは「ファイト」と言ってきつい言い争いになる場合もある、業者が売りたい値段と我々が買いたい値段が近ければ歩み寄るのですが、売りたい値段がはるかに高い場合は買えないことも多々あります。

そしてダイヤの仕入れで大切なこと

どんなに必要で期日までに数量を集めなければ
ならない石があった場合でも
決して欲しい顔はしない。
「欲しくない顔」
どんなに欲しくても値段が合わなければ
「いらない」と言う勇気

これが重要です。

執筆

スーパーバイヤーの右腕内藤秀治

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