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ジェムストーンのカッティング GEMSTONE CUTTING

カッティング(別名、宝石細工)とは原石が宝石に変化する工程のことです。この工程によって宝石をある形に決め、光沢と色を引き出し、ジュエリーにセットできるようにします。

ダイヤモンドと違って、色石には変化に富んだ光学的特質があり、画一的な理想形にカットされるわけではありません。良いカットの色石は、均一な色、許容範囲の数のインクルージョン、 見事な輝きを示し、トップから見たときにカラット重量の大部分が見えるものです。宝石カッティングのスタイルはファセットカットの宝石(幾何学的な形の平らに磨かれた面のある宝石) とノン・ファセットの宝石(カボションカットのように、幾何学的な形に磨かれた平面のない宝石)とに分けられます。宝石のファセットの段階は次のようになります。

切り分ける(スライシング/Slicing)

切り分ける(スライシング)

カッティングとも呼ばれ、仕上がった宝石のサイズや美しさを最終的に決めるために、スライシングは宝石の仕上げ工程段階でとても重要な役割を果たします。原石を選ぶと、先端にダイヤモンドをとりつけた円形のはがねのノコギリを使い、スライス職人は最高の品質を産むにはどのように切るか、どこを切るか、いくつに切り分けるかを決定します。原石が正しいカットを施されないと、美しさがそこなわれ、素晴らしい原石も平凡な宝石に格下げされてしまうのです。

形を決める(プレフォーミング/Pre-forming)

形を決める(プレフォーミング)

原石が注意深くカットされると、プレフォーミングが始まります。この工程は長年の経験と集中力を要します。プレフォーム職人は、それぞれの宝石に最もふさわしい形を決定しなければならないので 、大きな責任を背負っています。美しさだけでなく、プレフォーム職人は常に出来上がった宝石の重量を考えています。一般的にプレフォーミングは垂直なはがねの丸砥石機を使用します。

形づくる(シェイピング/Shaping)

形づくる(シェイビング)

シェイプ職人は熱で活性化する特殊な樹脂を使ってプレフォームされた石を通常「ドブ・スティック」と呼ばれる金属の棒に固定します。それから、宝石をシェイピング・ホ イールに丁寧にかけ、さらに正確なファセットとサイズを出していきます。この工程には限りない正確さが求められるため、シェイプ職人は通常熟練したプレフォーム職人が務めま す。シェイピングの仕上げに は、手動のシェイピング・ホイールが使われます。

研磨する(ポリッシング/Polishing)

研磨する(ポリッシング)

最終工程はポリッシングと呼ばれています。宝石が理想のサイズと形に達すると、はがね(またははがねと銅)の水平なポリ ッシング・ホイールでファセットを完成させ、ダイヤモンド・ペーストを使って仕上げの研磨をかけ、隠れた光沢、輝き、きらめきを引き出すのです。

オーバル・カット

宝石のカッティングは、主に原石の形状(地中から出てきたままの、未加工の宝石の形)によって決まります。オーバル・カットは美しさとカラット重量の保持について一番バランスがとれるため、最も良く使われます。他のシェイプに宝石をファセットすることを選ぶのに考慮する要素としては、デザインの美しさ、インクルージョン、カラット重量の損失、色があります。宝石のカット職人(カッター) は、2年の経験を積み、平均して一日30個の宝石をファセットすることができるようになれば「エキスパート」と見なされます。

宝石各部の名称図

アンティーク・クッション・カット/Antique cushion cut

アンティーク・クッション・カット

アンティークという言葉はラテン語で「古典的な」という意味の 「antquis」 から来ていて、はじめはスリランカでカットされるルビーやサファイアに主に使われたカットです。

アンティーク・クッション・カットのファセット数はおよそ64で「オールド・マイナー」または「オールド・ユーロピアン」カットとしても知られています。十九世紀末期から二十世紀初頭にかけて一般的だった大きなファセットの深いカットと、現代的なオーバル・カットとの折衷のように見えるからです。ソファーのクッションのように見え、たいてい「クッション」という言葉が「アンティーク」という言葉と組み合わせて使われますが、通常四辺が等しい長さである場合だけに使われる名称です。

このカットは、「ピロー・カット」(枕の意味)、または電気の光以前、宝石がろうそくの光にきらめいていた頃にデザインされたカットであることに関連して「キャンドルライト・カット」とも呼ばれることがあります。他のカットとは一線を画す驚くほどロマンチックでクラシックな外見で、プリンセス・カットと同様に、アンティーク・クッション・カットは宝石の光沢を最大に生かします。

プリンセス・カット/Princess cut

プリンセス・カット

技術的に「スクエア・モディファイド・ブリリアント・カット」としても知られるプリンセス・カットは、76のきらめくファセットがある、ラウンド・ブリリアント・カットの正方形バージョンです。

プリンセス・カットでは深さが70から78%の割合になることは珍しくなく、鋭い、切り落とされていない角のある「ブリリアント・スタイル」のシェイプです。(ブリリアント・スタイルとは垂直方向のクラウンとパビリオンのファセットがあるものを言います)比較的新しいカットで、ソリテールのエンゲージ・リングに使われることが多いカットです。指の長い手を引き立たせ、三角の石を脇に飾られることがよくあります。デザインのために、このカットは輝きを最大限に生かすためには深さをより多く必要とします。プリンセス・カットの利点は単にダイヤモンドだけにとどまりません。 その他の多くの宝石にも使われています。ファセット数が多いことと、そのために生まれる効果によって、プリンセス・カットはもともとさらに明るく輝いて見えます。

プリンセス・カットは通常明るい色の透明な石に最もよく使われ、アンティーク・クッション・カットと同様に、宝石の光沢を最大に生かすカットです。

プリンセス・カットは八面体のダイヤモンドの結晶の重量を維持するためにデザインされ、よりリーズナブルな価格でより魅力的なダイヤモンドを作るのに役立っています。プリンセス・カットの前身はバリオン・カットで、約30年前にヨハネスブルクのバジル・ウォーターマイヤーによって発明されました。バリオン・カットはこの10年間に期限が切れた特許の対象で、そのために同様にカットされた宝石がより多く入手できることになりました。「プリンセス・カット」として知られているスタイルは、以来一般的なカッティングのスタイルになっていま す。ハロルド・ニューマンの『図解宝石辞典(llustrated Dictionary of Jewellery)』 によると、プリンセス・カットという用語は、1961年ロンドンのアルパド・ナギーによって開発された「プロフィール・カット」として知られているものに以前は付けられていました。

ハート・シェイプ・カット/Heart shape cut

ハート・シェイプ・カット

ハート・シェイプ・カットの宝石の標準的なファセット数は59で、ペア形の宝石またはダイヤモンドのてっぺんに裂け目がある形です。通常、ハート・シェイプの縦横比は1:1をわずかに越えて、およそ1.1:1の縦長になりますが、1.2:1より長くならないほうが良いのです。

究極の愛のシンボル、ハート・シェイプ・カットのほとんどは丸に近い形です。これは美しい輝きが得られる円に近いパビリオンになっているのが利点です。ほとんどのハート・シェイプ・カットは一粒物として購入されることがほとんどです。ありとあらゆるサイズのハートがソリテール・リングにセットされます。ネックレスやリングの次に、ハート・シェイプ・カットはスタッドピアス・イヤリングの一対としてよく売られています。ハート・シェイプ・カットの一次市場は高級ジュエリー用で、ハート・シェイプ・カットは極東地域で大いに関心をひいています。

ハート・シェイプ・カットの極めて優れたものは比較的高価になります。原石をふんだんに使うことによってすばらしいプロポーションが生まれるからで す。当然のことながら、ハート・シェイプ・カットの宝石の販売が目立って多くなるのはバレンタイン・デーが近い時期です。あらゆるファンシー・カットの場合と同様に、ハート・シェイプ・カットを購入する人はまず全体の作りに注目すべきです。最初に「この宝石は目を楽しませてくれるかどうか」を考えてみましょう。一般的に、バランスのとれたシェイプを選び、極端なものは避けるべきです。左右の曲線は丸く、割れ目が比較的鋭くはっきりしているものがいいでしょう。

ブリオレット・カット/Briolette cut

ブリオレット・カット

ブリオレット・カットはフランス語の「Brilliant(輝く、きらめく)」と「Brignolette (小さい干しプラム)」から 名前をとったと考えられています。

ブリオレット・カットは、ドロップ(しずく)型またはペア型の宝石で、周囲をぐるりとファセットで囲まれているものです。テーブル、クラウン、パビリオンの区別はありません。ブリオレットのシェイプを考えると、これは最高に難しいカットで、熟練したカット職人でも一日に5個から10個のブリオレット・カットを仕上げるのがやっとです。ファセットを見せるための特有のカット数のために、ブリオレット・カットは上から下へと仕上げていかなくてはなりません。ブリオレット・カットのファセット数はおよそ84ですが、ファセットが多ければ多いほど輝きも増します。

ブリオレットはローズ・カットの一種で、ローズ・カットの発祥は十四世紀以前までさかのぼります。ブリオレット・カットが実際にどのくらい古いものかは定かではありません。十二世紀のインドにこのカッティングの様式を示すダイヤモンドのカットがあったという噂もあります。ブリオレットは、ダイヤモンドのカットとしては比較的珍しく、色石に使われる方がはるかに多いカットです。ほとんどのダイヤモンド・ブリオレットは白い原石から切り出されますが、カラーダイヤモンドのブリオレット、特にファンシーやカナリアイエローの人気が上昇しており、コニャックダイヤモンドとシャンパンダイヤモンドが続く人気をみせています。

ブリオレットの宝石はアンティークのティアラや、ヴィクトリア朝、エドワード朝、アール・デコの時代からのエステートジュエリー(代々伝わ る宝飾品)などに見られます。今日では、ブリオレットはファッションジュエリーとして人気が高まっています。ブリオレット・カットは主にイヤリング、ネックレス、ペンダントにセットされています。イヤリングには、金属線で吊り下げたり、シンプルな貴金属のキャップで覆ったりして使われることが多く、小さなダイヤモンドでアクセントを付けることもあります。ブリオレットは多くの出版物、「ヴォーグ」誌や「ハーパーズバザー」誌のような有名ファッション誌にも取り上げられています。ブリオレットはひとつひとつがユニークなので美しく、輝く石をお探しください。

ファンシー・カット/Fancy cut

ファンシー・カット

斬新なものを求める人々のために、近年のカッティング技術の進歩は息を飲むような画期的な新しいシェイプを生みだしています。たとえば花、クローバーの葉、星、三角、凧、その他あらゆる種類のファンシー・カットです。

新しいデザインのなかには、より大きく、より完璧な宝石に見える錯覚を作りだすことを狙った、スタンダードなシェイプのバリエーションもあります。また、自然のままの原石を生かした遊び心のあるデザインや、革新的なシェイプに形作られたものもあります。

覚えておきたい大切なことは、ますます幅広くなっていくシェイプとデザインの選択肢は、個人の多様なスタイルや好みに適応するために作られている、ということです。どのカットもそれぞれに美しいものです。自然の魔法とカット職人の芸術的手腕が結びついて、それぞれの宝石を唯一の芸術作品にしているのです。

カボション・カット/Cabochon cut

カボション・カット

カボションという言葉は古いノルマンフランス語で「頭」を意味する「caboche」から来ています。

カボションは平らなボトム(または、わずかに丸みを帯びたボトム)で凸状、または丸いドーム型のトップの研磨された宝石です。伝統的なカボションは楕円形ですが、三角や四角のようなほかのシェイプにも仕上げられます。

カボションは、一般に略して「キャブ・Cabs」として知られていますが、最も古く、最も普及した形の宝石カッティングです。「カボションに」カットされた宝石は、カットというよりもシェイプされ磨かれます。古代には、結晶構造の自然の切子面を生かして使いたいというのでなければ、これは通常カッティングの唯一の選択肢でした。最高に美しい昔のジュエリーにはカボションで作られたものもあり、驚嘆するほどの王家の東インド産ジュエリーや、アーロンの胸当てなども含まれます。

カボションはインタリオ(沈み彫り)やカメオとして彫刻をほどこし、ジュエリーを作るのに使われることもよくあります。また、水晶療法にも使われます。今日では、カボション・カットは透明度の少ない宝石(たとえばトルコ石、翡翠、瑪瑙など)や、インクルージョンが目立つ宝石の場合(比較的不透明なサファイア、ルビー、エメラルドなど)、それにカボション・カットの曲面が特有の性質を引き立たせる場合(イリデッセンス、シャトヤンシー・キャッツアイ効果、アステリズム・スター効果、など)に使われます。

バフ・トップ・カット/Buff top cut

バフ・トップ・カット

バフ・トップ・カットは透明な宝石のためのカボションの変形で、ファセット・カットとノンファセット・カットを合わせたものです。その結果、カボション特有のドーム状のトップに、ファセットの施されたパビリオンを併せもつ石となり、宝石の中心に目が引きこまれるような奥行きがあるような錯覚を与えるのです。このカットはすぐれた輝きを示し、ファセットされた宝石に比べて、クラウン部分がすりへりにくい特徴があります。

ミレニアム・カット/Millennium cut

1000個という信じられない数のファセットがある、ミレニアム・カットは1999年ごろ、ロジェリオ・グラサ(Rogerio Graça) によって新しい千年紀のユニークで挑戦的なシンボルとして作り出されたため、このような名前になりました。

コンケイブ・カットと混同されることもありますが、ミレニアム・カットはファセットでぎっしり詰まったような石になるので、見分けるのは簡単です。

ミレニアム・カットの宝石ひとつにかかる手間は、他のカットの仕事量の約18倍に相当します。パビリオンに624、テーブルに376のファセットがあり、それぞれのファセットには、カッティングからポリッシングまでの間に一回から四回の手をかけることになるのです。

作業にかかる時間に加えてデザインの特殊性(原石の選択、各々のファセット間に一定の鮮明さを保つこと、それぞれのファセットに充分なスペースを作ることなど)、精密なカッティング機が必要であることを考えあわせると、ミレニアム・カットが主流になる可能性は除外されるものと考えられます。

コンケイブ・カット/Concave cut

コンケイブ・カット

コンケイブ・カットは長さと幅だけでなく深さも作る、宝石のパビリオンに施された三次元の円錐形のファセットのカットです。ファセットどうしが角で接しているのではなく、溝が間に入ります。この第三次元の深さによって光がさらに屈折し、それによって輝きを最大限に引き出すのです。コンケイブ・カットは光をより均等に振り分け、宝石に均質な内部の輝きを与えます。

ミレニアム・カットと混同されることもありますが、ファセットの標準的な数が少ないことと、細かいファセットがパビリオンだけに限られていることで簡単に見分けがつきます。

ダグ・ホフマンが1999年代初頭にコンケイブ・カットの技術で特許をとりましたが、コンケイブ・カットの技法を完成させたのはその友人であるリチャード・ホーマーだとされています。地質学の学位取得を目指して勉強していたホーマーは、授業料の足しにするために1974年宝石のカッティングを始めました。それ以来、彼のデザインはアメリカ宝石取引業協会(American Gem Trade Association, AGTA)のカッティングエッジ賞を15回も受賞しています。

コンケイブ・カットはどんな宝石にも益になるとは限りません。色と光を最も効果的に見せることが宝石のカッティングにおいて何より考慮されるべき要件であり、ダイヤモンドや明るいトーンの石ではコンケイブ・カットで100%まで輝きをアップさせることができますが、ルビーのように暗い色の石ではよりくすんで、魅力を失って見えてしまうのです。さらに、コンケイブ・カットは重量の損失度合いが大きく、作業が追加で必要なため、伝統的なカットの宝石より高価になります。

ミラー・カット/Mirror cut

ミラー・カット

ミラー・カットの特徴は宝石の幅の90%にも及ぶ、極端に大きいテーブルと厚いガードルにあります。これによって宝石は高い屈折力をもち、文字どおり、名前の由来である鏡の 特性を得ることになります。「Thin Stone(薄い石)」として言及されたこともあるミ ラー・カットは十六世紀初頭の現象がカムバックしてきたものです。ラウンド・カットの変形で、「ミラー・オブ・ポルトガル」や「ミラー・オブ・フランス」といった歴史的に有名なダイヤモンドの名前にも登場しています。

バゲット・カット/Baguette cut

バゲット・カット

「バゲット(長方形カット)」はイタリア語で「棒、杖」を意味する”bacchetta”からきています。ナバホ族のネイティブアメリカンにとっては、長方形は女性の体形、知性、神の瞑想を象徴しています。

バゲット・カットのジェムストーンは特殊な長方形で、およそ20のファセットがあります。ほとんどの長方形の面は「ステップ・カット」で、パビリオンのファセットが階段状に、縁に平行に、頂点が切り落とされたピラミッドのようにカットされています。ベースとテーブルは三角のファセットと接しています。

バゲット・カットは原石の結晶が同じような長方形のジェムストーンに最も適しています。(例:トルマリン)。

スクエア・カット/Square cut

スクエア・カット

「スクエア(正方形)」は俗ラテン語で「正方形」を意味する”exquadra”からきています。

スクエア・カットの標準的なファセット数は57で、側面が同じ長さの特殊な四角形です。ほとんどの長方形の面は「ステップ・カット」で、パビリオンのファセットが階段状に、縁に平行に、頂点が切り落とされたピラミッドのようにカットされています。

このカットは平等、公正な心、正義、秩序、満足、真実のシンボルとも信じられています。

トリリアント(トリリオン)・カット/Trilliant cut

トリリアント(トリリオン)・カット

トリリアント・カットの標準的なファセット数は43です。トリリアント・カットのジェムストーンは三角形のシェイプを基にしています。通常角を切り取った形で、ファセットのデザインも多様なので、このカットは輝くファイアのはなやかなくさびを作りだします。トリリアント・カットの石をベゼル・セッティングにしか仕立てない宝石細工人もいますが、頂点を守るプロング・セッティングでもうまくいき、ジェムストーンをより大きく見せることができます。

ジェムストーンを上面からみてみると、キューレットが通常テーブルの真中に見え、パビリオンに均整がとれていることが分かります。側面から調べると、ガードルとテーブル・ファセットは普通平行になっています。パビリオンのメイン・ファセットは通常キューレットから垂直にガードルと交わるまで伸びています。等辺形のために、トリリアント・カットは多くの光と色を返します。ラウンド・カットにほぼ近いブリリアンスがあると考えられているので、ブリリアンスを大切にしたいけれどラウンド以外のものがほしい、とおっしゃるお客様には素晴らしい逸品となります。

最初に開発されたのは、アムステルダムでしたが、個々のジェムストーンの持つ天然の特徴とカット職人の個人的な好みによって、正確なデザインは変わることがあります。とがった角のある伝統できな三角形であったり、もっと丸みを帯びた三角形であったりしますが、クラウンに25のファセット、パビリオンに19のファセット、ガードルは研磨されています。双晶(結晶の中に結晶が成長しているもの)のダイヤモンド原石には、もともと三角形のもの(「マクル」と呼ばれます)があり、トリリアント・カットには理想的な石となります。

ペア・カット/Pear cut

ペア・カット

ペア・カットの標準的なファセット数は71です。オーバル・カットとマーキーズ・カットの長所を合わせた、ハイブリッドなカットで、きらめく涙のような形をしています。精密なペア・カットは通例しっかりカットされ、ガードルが研磨されています。

それぞれのジェムストーンの光学的特性にもよりますが、大きく鮮明にジェムストーンを見せるにはペア・カットは通常縦横比1.5:1のような十分な深さが必要です。リングにするなら、このカットは小さな、又は平均的な長さの指が引き立つでしょう。ペンダントやイヤリングにすると特に美しいカットです。

ペア・カットでは色がかなりドラマチックに見え、世界一大きいダイヤモンド(英国王室の王笏につけられたカナリンI)はペア・カットです。

オクタゴン・カット/Octagon cut

オクタゴン・カット

オクタゴン・カットの標準的なファセット数は53です。これも「ステップ」カットの一種ですが、四隅が斜めにカットされたものです。ファセットはジェムストーンの周囲に平行に、階段状に配置されています。エメラルド・カットとの違いは、パビリオンの段が等間隔ではない、という点にあります。

オクタゴン・カットのジェムストーンでは色が大変ドラマチックに見えるものなので、このカットの場合ジェムストーンの美しさを左右するのに色は非常に重要な役割を果たします。

ステップ(エメラルド)・カット/Step:Emerald cut

ステップ(エメラルド)・カット

ブリリアント・カットに次いで、良く使われる主要なファセット・スタイルといえば「ステップ・カット」、別名「トラップ・カット」「エメラルド・カット」があります。長方形、正方形、又は多角形の外形の石に使われ、欠けや割れを防ぐために角をわずかに切り落とした形にします。ステップ・カットの長く、傷のないファセットはジェムストーンの色を最大限に引き立たせます。しかし、インクルージョンがより目につきやすくなるので、このカッティングスタイルは比較的インクルージョンの少ない、または極彩色の素材に最適です。

ステップ・カットはカッティングの際にかかる圧力を減らし、欠け(チッピング)から石を守るように、エメラルドのために特別に開発されました。今日では、現代的なカッティング技術によってこの目的の重要性は減り、幅広い種類のジェムストーンに使われています。

マーキーズ・カット/Marquise cut

マーキーズ・カット

マーキーズ・カットの標準的なファセット数は57です。マーキーズ・カットは「ナベット」型としても知られ、上からまっすぐに見下ろすと、ラグビーボールのように両端が一点まで引き延ばされた長円形に見えます。

通常、縦横の割合は2:1です。マーキーズ・カットのジェムストーンでは、浅すぎないようにすることが重要です。浅いと光がジェムストーンの裏へ通り抜け、輝きと色が減ってしまうからです。ただし、あらゆるカラー・ジェムストーンの場合に当てはまることですが、これはジェムストーンの種類によって異なります。

マーキーズ・カットは優れた輝きと色を示し、ソリテールとして使っても、また小さめの石を添えて引き立たせても豪華です。

マーキーズ・カットははポンパドゥール侯爵夫人(マーキーズ)の魅惑的な笑顔にちなんで、その微笑みに似合うダイヤモンドを望んだフランスの太陽王ルイ十四世が制作を依頼したものです。

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