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光学効果 OPTICAL EFFECTS

地球は無数の原子からなる分子でできています。こうした原子のほとんどは規則正しく、固体として配列されています。このような規則正しい原子配列の物質を結晶質であると言い、それぞれの異なる原子配列を結晶構造と呼びます(結合した原子が規則的に繰り返す、三次元の配列)。 ほとんどの宝石は結晶質です(結晶構造をもっています)。原子は規則的な結晶構造が一番効率的な結合なので、結果として、自然にできるだけ一番規則正しい構造になろうとするのです。
結晶質の物質は次のいずれかです。 ひとつの結晶から成り立つもの。単一結晶はマクロ結晶質と呼ばれています。ルビー、サファイア、アメジスト、トルマリンのような、ほとんどの宝石がこのカテゴリーに分類されます。 結晶構造のきめが細かく、顕微鏡でもはっきり粒子が見分けられないもの。隠微晶質と呼ばれ、例としては翡翠(ひすい)、瑪瑙(めのう)、クリソプレーズ(緑玉髄)などが含まれます。
宝石のなかには、現象として知られる独特の光学効果を示すものがあります。こうした珍しく、美しい効果は宝石に付加価値を加えることが多いのです。キャッツアイ効果、スター効果、カラーチェンジ効果は大変人気のある現象で、高く評価されます。多くの宝石にさまざまな結晶構造があるために独特の性質が見られるのです。こうした独特の性質がなければ、私たちの祖先はこうした宝石を独特で珍しく、魅力的または美しいと評価することもなかったでしょうし、また、私たちの宝石の選択の対象は非常に限られたものになっていたでしょう。

アデュラレッセンス/Adularescence

典型的なアデュラレッセンスが見られるムーンストーン

ムーンストーンには宝石表面を滑るように動く青白い色味の乳白色光(「うねるような」光とか、「ゆらめき」と表現されることもあります)が見られます。層構造の宝石の干渉現象がこの効果の原因です。

アステリズム/Asterism

スタールビー

スター効果としても知られ、宝石の表面に二つ以上の交差した光筋が現れる反射効果です。通常、さまざまな方向に走る細い繊維状、または針のようなインクルージョンによる光の反射から作り出されます。 6条線、4条線、珍しいものでは12条線のスターがあります。 カボション・カットされたルビーやサファイアは、この現象を非常に効果的に見せてくれることがあります。

宝石にアステリズム(星状光彩)効果が現れる条件

  • ・インクルージョンが長く、針の形をしていること
  • ・インクルージョンが平行に配列していて、最低二つの方向に並んでいること
  • ・充分な量のインクルージョンがあること
  • ・宝石の上面は半球型に湾曲して、底面はインクルージョンの伸びる方向に平行になるようにカットすること
    (アステリズムが現れるには、宝石はカボション・カットにしなくてはなりません。)

アステリズム(星状光彩)を示す宝石の品質と価値の判断

  • ・星がはっきり識別できるかどうか
  • ・それぞれの光筋の長さと真っ直ぐな度合い
  • ・宝石の色の強さと均一性
  • ・星の位置
    通常は中央になりますが、芸術的効果からわざと星を中央からずらしてある場合もあります(例:円形ではないカボションの場合)
  • ・宝石のサイズとカラット重量

アステリズム(と、シャトヤンシー)は直接の光、たとえば光ファイバーや、ペンライトなどの単一の光線、直射日光などを受けたときに最も良く見えます。拡散した照明のもとでは、スター効果やキャッツアイ効果ははっきり見えません(テレビスタジオの照明のもとでも、よく問題になります)。

アベンチュレッセンス/Aventurescence

典型的なアベンチュレッセンスを示すチベット・サンストーン(日長石)

これは小さな、板状または葉状の金属インクルージョンに反射してきらきら輝く、カラフルな動きです。この現象を示す宝石には、アベンチュリン(アベンチュレッセンスという現象の名前はここから来ています)やサンストーンがあります。

シャトヤンシー/Chatoyancy

キャッツアイ効果としても知られています。宝石の表面に猫の目のような一本の明るい光筋が見える効果です。平行の繊維、針状や管状のインクルージョンによって光が反射して起きるものです。

宝石がシャトヤンシーの反射を示す条件

  • ・インクルージョンが長く、「針の形状」であること
  • ・インクルージョンが平行に配列していること
  • ・充分な量のインクルージョンがあること
  • ・宝石の上面は湾曲して、底面はインクルージョンの方向に平行になるようにカットすること
    シャトヤンシーが現れるには、宝石はカボション・カットにしなくてはなりません。
クリソベリル・キャッツアイ

最も人気のあるキャッツアイはクリソベリル・キャッツアイです。—単にキャッツアイといえば、クリソベリル・キャッツアイを指すことになっています。その他のキャッツアイ効果の宝石は、トルマリンやタイガーズアイに見られるように、通常石名に「キャッツアイ」と付けて呼ばれます。

カラーチェンジ/Color change

非常にドラマチックで、きわめて珍しいカラーチェンジを示すアレキサンドライト

カラーチェンジ効果の宝石は二つの異なる光源下で見たときに違う色を示します。これは、宝石が違う光源から違う色のスペクトルを吸収することによって起こります。この現象を示す宝石の例には、アレキサンドライト、カラーチェンジ・サファイア、カラーチェンジ・ガーネットなどがあります。

宝石のカラーチェンジ効果を感じとれる基本条件

白色光の光源

この光に適切な変化を加えます。カラーチェンジは純粋な光源に左右されます。拡散した照明では、カラーチェンジの劇的な変化が見られません。

しかし、このカラーチェンジ効果は正確にはどのように起きるのでしょうか?
私たちの見ている光はほとんど白いように見えています。人間の脳は、光がひとつの色だと認識します。しかし、科学によって白い光はスペクトルの別々の色からできていることがわかっています。光を構成しているのは赤、オレンジ、黄色、緑、青、紫の光の組み合わせです。異なる光源からの光は、こうした構成色の組み合わせやバランスが異なっているのです。たとえば、純粋な明るい日光にはとても強い青の成分が含まれますが、電気の光は、肉眼では日光にとてもよく似ているように見えても、はるかに赤い波長が多いのです。光源のちょっとした違いが、宝石の色を感じとるにはとても大きな違いになることもあります。
カラーチェンジ効果、または「アレキサンドライト効果」は、珍しく、美しく価値のある宝石の性質です。光が宝石に入るとき、普通は白色光です。光が宝石の中を通過するとき、スペクトルの構成色の一部を吸収します。結果として見られる、人間の目に「送られる」混じりあった光は宝石によって変化し、残りの波長が混じりあったものが、脳のはたらきによって「まとめられ」て単一の色として感知されます。このような特定の色、または波長の吸収は「光の選択吸収」と呼ばれています。光の波長の選択吸収は個々の宝石に常に一致します。この特定の波長を吸収する一貫性が、二つの異なる光源下で宝石を見たときにカラーチェンジ効果を認識する理由となるのです。 宝石を評価するのに使われる標準的な要素のほかに、カラーチェンジの宝石の品質と価値は以下のように判断されます。

カラーチェンジの宝石の品質と価値の判断

  • ・見られるカラーチェンジ効果の強さ
  • ・日光の下で色が特徴的で魅力的であること
  • ・白熱灯(ほとんどの人工的な光)の下で色が特徴的で魅力的であること

複屈折、多色性/Double refraction & pleochroism

ラタナキリ・ジルコンの屈折は、見た目に深みを加えます。
アンダルサイトは多色性を最大に生かすようにカットされる珍しい宝石です。

これはいくつかの宝石(例:ジルコン)に見られる、視覚的「ダブリング」効果です。こうした宝石では、像が二重に見えます。この効果によって鏡の迷路のように、引きこまれるような見た目の深みが加わりますが、さらに輝きが加わることはありません。複屈折には大変珍しい副作用がひとつあって、古代人が大いに興味を抱き、さらに今日でもまだ魅惑的だと考える人もいます。それは多色性です。 ある種の宝石の中の原子には、光線が二つの別々の要素に分かれるように並んでいるものがあります。この二つの光線は微妙に違う色になっているため、目に見える効果は違う角度から見たとき宝石が違う色に見えるのです。このようなボディカラーの特性は「多色性」として知られています。
多色性のある宝石(例:クンツァイト)をカッティングするときは通常、宝石細工人(研磨師)は多色性を最小限に抑え、一番良い色を最大限引き立たせるように心がけます。紅柱石(アンダルサイト、Andalusite)の場合は逆に、カッターはオレンジ、チョコレート色、黄色、グリーンの楽しいミックス色が出るように石取りをします。
多色性の宝石はたくさんありますが、目に見える二つの構成色がほとんど同じために、多色性が特にはっきり見えない場合も多いのです。弱〜中程度の多色性をもつ宝石の例としては、ルビー、サファイア、エメラルド、クリソベリルがあります。
結晶構造のために多色性をもたない宝石もあります。この多色性がないという特徴は種類を決定するのに非常に有効です。たとえば、ルビーとレッドスピネルは多くの特徴が共通でよく似ていて、二つを区別する唯一の方法が多色性のテストである場合が多いのです。多色性のない石の有名な例は、スピネル、ガーネット、ダイヤモンドがあります。

イリデッセンス/Iridescence

アンモライトのイリデッセンスは光をスペクトル色に分けます。

いくつかの宝石に見られる虹のような色彩効果で、光をスペクトル色に分光するひび(クラック)や構造的層からできます。ファイア・アゲートはこの現象に良い効果を示す宝石です。ラブラドライトのイリデッセンスが金属の色合いに見えるとき(シラーと呼ぶ)、通常「ラブラドレッセンス」と呼ばれます。真珠の場合に存在するかすかなイリデッセンスは「オリエント」と呼びます。

プレイ・オブ・カラー、遊色効果/Play of Color

ライトニングリッチ・ブラックオパールの遊色(プレイ・オブ・カラー)

見る角度によって変わる、オパールに見られるようなきらめく虹色の光です。これは「オパレッセンス」(乳白光)と混同してはいけません。オパレッセンスは、オパールが乳白色がかったブルー、または真珠のように見えることで、光の反射によって起きます。

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