BS-TBS 麗しの宝石物語 4月はカンボジア

復活「麗しの宝石物語」

昨年9月、好評のうち最終回を迎えた「麗しの宝石物語」がこの4月から毎月最終日曜日に月1回の放送として復活します。 最初に訪れる地はカンボジア。 現在のカンボジアは「カンボジア王国」として1993年に国際連合監視下のもと誕生した経緯があります。 それまで争いの絶えない暗い歴史を繰り返してきた地なので、戦争や内戦といっ た印象が強く、あまり「宝石」という印象はないでしょう。 しかし、そのような地には「宝石」という地球からの贈り物が宿されていることを「麗しの宝石物語」をご覧いただいていた宝石ファンのみなさんであれば、すでに感じ取っていられるのではないでしょうか?
それでは、復活した「麗しの宝石物語」を是非お楽しみください。

カンボジア

 カンボジアではルビーやサファイア、ブルー ジルコンなどが採掘されています。 特にラタナキリという地で採掘されるジルコンは「ラタナキリブルー」と呼ばれ、海底を思わせる美しいブルーを呈し、とても綺麗な宝石です。 そのラタナキリにも行きたかったのですが、今回の行程は、タイのチャンタブリにあるGEMIMAC社(2015年6月の放送で登場)から自動車でカンボジアに入るということで、正反対に位置するラタナキリはもともと行程に入っておらず、少し残念。 今回訪れるのはカンボジアの西部、タイとの国境にあるパイリンという街です。 宝石が採れ、その流通に適した場所という理由で、かつて存在したカンボジアの政治勢力 「クメール・ルージュ」が拠点としていました。 そのため宝石産業は現在でも盛んです。パイリンにある鉱山と街の様子をお伝えします。

ルビーとサファイアの鉱山

果敢に!採掘に挑戦するアヒマディ博士。

▲ 果敢に!採掘に挑戦するアヒマディ博士。

軍隊の警備付きで険しい渓谷にある一次鉱床現場へ。

▲ 軍隊の警備付きで険しい渓谷にある一次鉱床現場へ。

パイリンに大きな農園があります。その片隅に露天掘りの採掘現場がありました。 そこでは 主にサファイアとルビーが採掘されています。 農園の持ち主の土地なので、政府から採掘権をもらって、農業の合間で近隣の農夫達と一緒に採掘をしているそうです。 そして、お馴染みの光景になってきたアヒマディ博士の採掘挑戦 コーナー?農夫さんと一緒に採掘に挑戦しましたが、サファイア、ルビーは見つからず。 残念な結果となってしまいました。

次に河での二次鉱床の現場に向かいました。ここでは山から流れてきた土砂を川底からすくい、洗浄、選別してサファイアやルビーを見つけていきます。 二次鉱床では、川の流れにより宝石が自然に研磨されるため、非常に品質の良いものが採掘される場合があります。 それを求めて、再度、お馴染みアヒマディ博士の採掘挑戦コーナー!?ずぶ濡れになりながらも果敢に良質のサファイア・ルビーを探します。 結果は放送を見てのお楽しみで。

そして翌日。サファイアの一次鉱床を目指して車で30分くらい山道を走ります。着いたところは険しい渓谷でした。 しかし採掘場はさらに先。 トラなどの猛獣も出るため、軍隊の警備付きで山中の道なき道を進みます。 険しい山道を2時間ほど昇り降りしながら、やっと一次鉱床に到着。まさに命がけです。 残念ながら硬い岩盤の母岩は確認できましたが、サファイア自体を目にすることはできませんでした。

パイリンの街

パイリンの街並み。

▲ パイリンの街並み。

-宝石市場-
カンボジアの様々な宝石が集まっていて、とても賑わっていました。

-パイリンの寺院-
パイリンの守り神的女性が祀られているとのこと。面白かったのが、カワウソの像が祀られていたこと。サファイアの発見にまつわるそうですが、カワウソが最初にサファイアを見つけたのでしょうか?

-ブルージルコンのカット工場-
宝石バイヤー所有の工場を見せてもらえました。ブルージルコンの魅力が際立つきれいなカットが印象的でした。

美しさが際立つカットが施されたブルージルコン。

▲ 美しさが際立つカットが施されたブルージルコン。

ルビー、サファイアの原石。

▲ ルビー、サファイアの原石。

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